テニスの試合が近づくと毎回憂鬱になります。
試合になるとまた打てなくなるのだろうか。
これまで勝てていた人に負けたらどうしよう。
苦手なバックハンドを狙われたらどうしよう。
頭の中がごちゃごちゃしていて上手くいきません。
そこまで試合が辛いなら試合に出ずに楽しく練習するだけでもいいかもしれないと考えたことがあります。
しかし、モヤモヤした気持ちのまま逃げて、「あの時逃げずに続けておけばよかった」と後悔したくはありません。
「やる気を出すコツ」のようにがむしゃらに頑張るのではなく、考え方のコツを知らないだけかもしれないと思い、試合中のメンタルについて調べてみることにしました。
その時、「新インナーゲーム」という本の事を思い出しました。
読んだことはあるはずなのに内容が思い出せない。
メンタル面で何かいいことを書いていた気がするので、再度読んでみると以前と心境が違うからか心に刺さる内容ばかりでした。
テニスを例に説明されていますがどのスポーツでも活用できると思います。
本の概要
頭の中で考えすぎている。(身体をどう動かせばいいのか、負けたらどうしようなど)
↓
その結果、プレーに集中できない。
↓
何も考えずに自分自身にプレーをまかせてみよう。
↓
今に集中して最高のパフォーマンスを発揮できる「ゾーン」に入れる。
ざっくりまとめるとこんな感じです。
自分の中には、2つの自分が存在している
自分の中には、自我(セルフ1)と自分自身の肉体とその能力(セルフ2)が存在したいます。
セルフ1は、セルフ2にああしろこうしろと命令するのが大好きななので、この2つの自分の良い関係を作る必要があります。
口うるさい受験生の母親(セルフ1)とその息子(セルフ2)の関係とよく似ている気がしました。
- 宿題はやったの?
- この前の模試の結果が悪かったから一生懸命勉強しないとね。
- この参考書がいいらしいよ。
- 休憩しすぎじゃない。そんなに休んで大丈夫?
母親は息子を心配しているから言っているのだと思うが、息子からしたら
「ほっとておいてくれ。自分で考えながらやっている。そんなに俺の事が信用できないのか。」
と感じると思います。
自分が息子の立場だとしたらどんな関係性がいいのでしょうか。
そっと見守っていて道から大きく外れそうであればそっと軌道修正する手伝いをしてほしいぐらいで、基本的には自由にさせて欲しいです。
テニスに当てはめて考えてみると、確かに自分自身に対して、もっと速く構えてボールを打つ時の手首の形はこうするのがいいなどと命令してばかりでした。
その通りできれば自分自身を褒めてあげるし、できなければ何でできないんだと否定しています。
もっと自分自身(セルフ2)を自由にしてあげてもいいのかもしれません。
見守るだけで上達するのか
社会人で練習時間が確保できない代わりに頭を使わないといけないと思い、プロがどう打っているのかスローモーションの動画を研究したり本でどう書いているか調べて、ボールをどう打つか考えて練習してきました。
また、テニスクラブでは構えるのが遅いからもっと速く準備しないといけない、体重移動をしたらもっと威力のあるボールが打てると技術面でのアドバイスがあります。
それが自分にとっての練習でした。
しかし、この本の中では自分自身(セルフ2)には精度の高い自然学習能力があるので、セルフ1は見守ってあげているだけでいいと書いてあります。
これまでの自分の練習が否定されているようで、この本を最初に読んだ時は本に書いてある通りに実践しませんでした。
その結果、上達することは無く再度この本を読むことになりました。
考え方が変わった理由
ボールをどう打つか知っても本当にそのように打てているかわかりません。
例えば、ボールを打つ時の手首の角度は90度がいいと言われやってみて良いボールが打てた時、本当に手首の角度は90度になっているのでしょうか。
感覚的に良いとなるだけで、手首の角度はさっきは80度だったなとかわかるはずがありません。
また、試合になると自信が無くなり悩んでいたのですが、自分の能力を無条件に信じれていないのに自信がある方が不思議ですよね。
まとめ:頭であれこれ考えず自分を信じれば上手くいく
ここまでで簡単に紹介したことも、本の中では具体例を交えつつもっと詳しく説明されています。
それ以外にも、
- 競争とどう向き合ったら良いのか
- 集中するにはどうしたらいいか
- クセを変えるにはどうしたらいいか
- ネガティブ思考のかわりにポジティブ思考でいこうと思ってもなぜ上手くいかないのか
なども書かれています。
本の内容的に素直に受け入れれない部分がありましたが素直にやってみることにしました。
試合中のメンタルで悩んでいる人におすすめです。