イオンの株主優待で持ち株数に応じて現金がキャッシュバックされるオーナーズカードの存在を知りました。
現状、イオン系列のスーパーで毎月40,000円分食品を購入していますが、果たして本当にお得なのか検討していきたいと思います。
イオン(8267)の株主優待
まずイオン(証券コード:8267)の株主優待に何があるか確認していきたいと思います。
株主になるメリットは主に4つ
・配当金がもらえる
・株主総会の議決権を行使できる
・株主優待制度が受けられる
・長期保有株主優待制度がある(3年以上保有・1000株以上)
イオンオーナーズカード(株主優待カード)
イオン(証券コード:8267)の株を100株以上保有していると株主優待カード(オーナーズカード)がもらえます。
イオン系列のお店で買い物をする際に、レジで会計前にオーナーズカードを提示すると半年ごとに現金のキャッシュバックを受けることができます。
3~7%のキャッシュバック
保有している株式数に応じてキャッシュバック率が変わります。
・100~499株 3%
・500~999株 4%
・1000~2999株 5%
・3000株以上 7%
この記事を書いている時のイオン(証券コード:8267)の1株は約3,000円。
キャッシュバックを受ける為に株を買うには具体的にいくら必要なのか計算してみました。
100株(3%)の場合: 300,000円
500株(4%)の場合: 1,500,000円
1,000株(5%)の場合: 3,000,000円
3,000株(7%)の場合: 9,000,000円
キャッシュバック率を3%から4%に上げようと思ったら120万円必要なので、株主優待だけで考えると100株保有が資金効率が良さそうです。
というか資金的に100株が限界。
特典が受けられる店舗
・イオン
・マックスバリュ
・マルナカ
・ザ・ビッグ
・まいばすけっと
・アコレ
・イッカ
・ASBee
・未来屋書店(現金払いのみ)
・イオンバイク など
他にも対象店舗があるのでイオン公式HPでチェックしてみてください。
イオンオーナーズカードを提示すると割引
・イオンシネマの映画館で提示すると通常大人1,800円の料金が1000円になる
・四六時中、SHIROKU、和ぐるめ、海の穂まれ カフェ・ド・ペラゴロでは10%割引
・スポーツオーソリティでは5%割引
他にも対象店舗があるのでイオン公式HPでチェックしてみてください。
支払い方法に制限アリ
オーナーズカードでキャッシュバックを受ける際は支払い方法に制限があります。
・現金
・WAON
・イオンマークのカードでクレジット払い
・イオン商品券
・イオンギフトカード
メインで使っている楽天カードが使えないのは少し不便。
8月と2月の権利付最終日までに購入しておく
100株保有したらすぐにオーナーズカードが送られてくるわけでは無く、株主権利を得ることができる最終売買日(権利付最終日)に株を保有しておく必要があります。
イオン(証券コード:8267)の権利付最終日は8月と2月にあります。
具体的に何日が権利付最終日かは証券会社で調べると出てきます。
そして、8月末と2月末に近づくにつれて株主優待目的で購入する人が増えてくるので株価が上昇する傾向があります。
利用期間と返金時期
3/1~8/末の利用分は10月、9/1~2/末の利用分は4月に、
・オーナーズカード提示で買い物した明細書
・株主ご優待返金引換証
が送付され、イオンのサービスカウンターに持っていくと現金で返金してもらえます。
また、上限が設定されていて、半期ごとに100万円、年間支払額200万円までキャッシュバックを受けることができるようになっています。
過去の年間配当実績は1株当たり36円
オーナーズカードだけでなく配当金もあります。
2021年度も、
・中間配当18円
・期末配当18円
1株当たり年間36円の予定。
100株保有していたら年間3,600円の配当金がもらえますが税率20.315%が課税されるので、
3,600円×20.315%=731.34円
年間配当金3,600円-課税額731.34円=2,868円
年間48万円の支出・100株保有(キャッシュバック3%)で計算してみる
前置きが長くなりましたが、ここからイオンの株主優待が果たしてお得なのか検討していきたいと思います。
現状、毎月の食費4万円をイオン系列のスーパーで購入しているので、
・年間48万円の支出
・100株保有(キャッシュバック率3%)
で計算していきます。
楽天カード1%だと年間4,800ポイント
現状は楽天カードで支払いをしていて1%ポイントが貯まるので、
48万円×1%=4,800ポイント
貯まったポイントは月々のカードの引き落としで使えるので無駄になりません。
オーナーズカード(100株・3%)だと14,400円
100株保有(3%のキャッシュバック)で計算すると
48万×3%=14,400円
現金キャッシュバックが受けれます。
イオンカードを使うとさらに4,800ポイント
オーナーズカードを使うとクレジットカードはイオンのカードしか使えません。
200円につき1ポイント。
イオングループでイオンカードを使うとポイント2倍になって200円につき2ポイント(還元率1%)
48万円×1%=4,800ポイント
貯まったポイントは電子マネーWAONでの支払いに使えるので、定期的にWAONが使えるお店が買い物するのであればポイントの使い道に困ることはありません。
株主優待関連で年間17,268円お得
・年間48万円の支出
・100株保有(キャッシュバック率3%)
この条件で計算すると、
・2,868円(配当金から税金を引いた残額)
・14,400円(オーナーズカード)
合計17,268円お得になります。
WAONカートを使うとさらに4,800ポイント貯まります。
イオンの株価下落のリスク
100株保有することで年間17,268円お得になりますが、それ以上にイオンの株価自体が下落するリスクがあります。
ここ10年間は右肩上がりで成長していますが、これから先はどうなるかわかりません。
引き続き成長を続けていくかもしれませんし、経営不振になって株価が下落するかもしれません。
仮に株価が今回試算した1株3,000円から半分の1株1,500円に下落すると、
30万円(購入時)- 15万円(下落後)=15万円の含み損が発生してしまいます。
この15万円の含み損を株主優待分の利益で補おうとすると、
150,000円(含み損)÷17,268円(株主優待分)=8.6年
仮に株価が1株3,000円から1株1,500円まで下落したとしても8.6年保有し続けて株を売却すればトントンで終わることができます。
もちろん、株価が右肩上がりで成長を続ければ言う事ありません。
あくまで株主優待はおまけ
食品は毎回同じイオン系列のスーパーに買いに行っているので、少しでもお得に買い物ができるようにイオンの株主優待に注目してみました。
しかし、実際に計算してみると株主優待のメリットよりも株価自体の値動きの方が影響が大きいことがわかりました。
株主優待がお得そうだからイオンの株を買ってみたところで、企業の成長がストップして株価が下がってしまっては損をするだけ。
あくまで株主優待はおまけ。
優待目的でイオンの株を買うのは見送ることにします。
お得な仕組みを見つけるのは難しい。