
トラリピはアフィリエイト報酬が高い。
そこで、誰でも真似できるトラリピ運用方法を見つけて紹介すれば、
トラリピで利益が発生するし、トラリピのアフィリエイト報酬も発生する。
まさに一石二鳥。
そこで、何かいい方法が無いか試行錯誤してみましたが、コツコツ貯めた利益が一瞬で吹き飛ぶ未来しか見えませんでした。
そこで今回は、トラリピのハーフアンドハーフの手法を使う前提でこのような結論になった過程をまとめていきたいと思います。
トラリピのハーフ&ハーフ設定方針

トラリピのハーフ&ハーフは想定レンジの上半分に売りのトラリピ、下半分に買いのトラリピを仕掛ける戦略。
上の図はここ数年レンジ相場が続いている豪ドル/ニュージーランドドル。
このレンジでトラリピのハーフ&ハーフで運用するとどうなるのだろうか。

運用資金25万円であれば買いトラップ分は下記のような設定ができます。
(買いトラップ)
仕掛けるレンジ幅:1.00~1.07
レンジ内の本数:35本(トラップ値幅:0.002NZドル)
1本当たり:1000通貨
1本当たりの利益:1000通貨×0.002NZドル(利益幅)=2NZドル
すべて成立時の証拠金:110,095円
すべて成立時の評価損:-95,937円
必要資金の合計:206,032円
ストップロス :0.97NZドル
ストップロス損失額:-178,509円
年間の想定利益は52,800円
それではここから、先ほどの設定でどれぐらいの利益が期待できるか計算していきたいと思います。

上の図は9月の1週目を拡大したものになります。
利確幅を0.002NZドル(トラップ値幅と同じ)とすると1週間で7回利確が発生します。

次に、10月の1週目を拡大したものになります。
利確幅を0.002NZドル(トラップ値幅と同じ)とすると1週間で16回利確が発生します。
9月1週目が7回、10月の1週目が16回、平均すると1週間に約11回の利確が期待できます。
利確1回当たりの利益は約100円。
(試算方法)
1本当たりの利益:1000通貨×0.002NZドル(利益幅)=2NZドル
1NZドル=70円で計算すると140円。
トラリピではスプレッドが変動するので概算で1本当たり約40円かかるとすると純利益は約100円。
※かなりガバガバな計算です。
一週間当たりの利益は11回(平均利確回数)×100円(1本当たりの利益)=1,100円
一か月当たりの利益は、1,100円×4週間=4,400円
一年で4,400円×12ヶ月=52,800円
かなりざっくりとした試算。
年間家賃収入52,800円の物件(ロスカットラインを超えたら壊れる)を25万円で買う

今回のトラリピの条件を言い換えれば、
年間家賃収入52,800円の物件を25万円で買う。
ただし、その物件はロスカットラインを超えたら壊れる。
こんな風になります。
レンジ相場は永遠には続かない
FXは7割がレンジ相場で残りの3割がトレンド相場と言われています。
ちなみに、トラリピは一定の範囲内で動くレンジ相場で威力が発揮します。
しかし、冒頭に書いたように7割がレンジ相場で残りの3割はトレンド相場。
レンジ相場は永遠に続きません。
なのでレンジ相場が終わる時の対処法を考えておかないといけません。
想定レンジの範囲外になったらロスカットは避けられない

ではレンジ相場が終わった時にどうしたらいいのか。
残念ながらロスカットを避けることは難しいと思います。
ロスカットを避ける方法として運用口座に追加で資金を入金してロスカットラインを調整することができます。
しかし、レンジ相場が終わった後のトレンド相場はどこまで値動きするかわかりません。
何とかギリギリで耐えられるかもしれませんし、ロスカットの位置を調整したものの、またロスカットラインまで近づいてくる可能性もあります。
その時に追加入金するお金が無ければ、当初よりも損失をさらに増やしてロスカットを食らうことになってしまいます。
トラリピの出口戦略は2つ
それではここからは、トラリピの出口戦略を考えていきたいと思います。
・利益が出ている内にレンジ相場内で保有ポジションを売却して撤退する
・ロスカットまでに運用資金以上利益を得る
思い浮かぶ方法はこの2つ。
この方法を物件の話で言い換えれば、
・家賃収入が52,800円発生した後に物件を23万円で売却できた
・5年間の家賃収入264,000円発生したので25万円の物件が壊れても収支はプラス
このようになります。
それでは2つの出口戦略が実行可能なのか考えていきたいと思います。
レンジ相場中の撤退は難しい

トラリピのハーフ&ハーフという戦略は、
・想定レンジの中間に近いほど含み損が少ない
・想定レンジの中間から遠いほど含み損が多い
なので、撤退するタイミングとしては想定レンジの中間に近いのが理想的です。
しかし、想定レンジの中間に近いという事は予想通りの値動きをしている状態です。
まだまだ利益が期待できる状況なのに運用を辞めるのは心理的に難しい。
逆に、運用を辞めたくなるタイミングは想定レンジの中間から遠ざかった時です。
レンジ相場が終わってトレンド相場に変わるのではないかと不安になります。
しかし、含み損が多い状態なので、これまでに発生した利益以上に含み損を抱えている可能性が高く、身動きができない可能性があります。
・想定レンジの中間に近いほど含み損が少ないので理想的な撤退のタイミングだが、予想通りの値動きをしている状況なので運用を辞めずらい
・想定レンジの中間から遠ざかるほどレンジ相場が終わってトレンド相場に変わるのではないかと不安になり撤退したくなるが、利益以上の含み損を抱えている可能性が高く辞めずらい
ロスカットまでに運用資金以上の利益を得るのはハイリスクローリターン

それでは次に、ロスカットまでに運用資金以上利益を得るパターンを考えていきたいと思います。
かなりざっくりとした試算ですが、運用資金25万円であれば年間52,800円の利益が期待できます。
なので、約5年間ロスカットにならなければ運用資金分の利益を得られるので、そこからの収入は不労所得となります。
ただ、5年間ずっと運用資金25万円の大半を失うリスクがあるにも関わらず、年間の利益は52,800円。
ハイリスクの割にローリターン。
想定レンジ端に近づくにつれて含み損がどんどん増えていき、運用資金の大半を失う恐怖と戦うことになります。
そして、恐怖に耐えきれなければ含み損を抱えた状況で撤退することになります。
もちろん、運用資金分の利益を上げる前にロスカットを食らう可能性もあります。
・運用資金分の利益を得るまでに数年かかり、想定レンジ端に近づく度に運用資金の大半を失う恐怖と戦うことになる
・資金の大半を失う恐怖に耐えきれなければ含み損を抱えた状況で撤退することになる
・運用資金分の利益を上げる前にロスカットを食らう可能性もあります。
客観的に納得できる出口戦略が無い
利益が出ている時にレンジ相場内で保有ポジションを売却して撤退しようとすると、想定レンジの中間に近い位置で辞めることになりますが、予想通りに相場が動いている状況で運用を辞めるのは心理的に難しいです。
また、ロスカットまでに運用資金以上利益を得る為には、数年間は想定レンジの端に近づく度に運用資金の大半を失う恐怖と戦うことになりますし、実際に運用資金の大半を失う可能性も高いです。
客観的に判断して、これなら大丈夫と納得できる出口戦略は思い浮かびませんでした。
コツコツ貯めた利益が一瞬で吹き飛ぶ未来しか見えない
トラリピにおいて本当の利益と言えるのは、下記の2パターンだけだと思います。
・利益が出ている内にレンジ相場内で保有ポジションを売却して撤退する
・ロスカットまでに運用資金以上利益を得る
運用資金1,000万円で毎月10万円の利益が発生している。
これだけでは、出口戦略がわからないので毎月10万円の利益が不労所得と判断することはできません。
出口戦略を加味すると下記のようになります。
運用資金1,000万円で毎月10万円の利益が発生していて、
・累計利益が100万円で想定レンジの中間付近で撤退できた
・累計利益が1,000万円を超えたから、ここからは毎月10万円の不労所得が発生している
そして、実際に運用していると下記ような状況が想定されます。
(想定レンジ内で手じまいのパターン)
・予想通りの相場の動きをしている想定レンジの中間付近では辞められない可能性が高い
・想定レンジ端が近づいてくるとトレンド相場に変わるのではないかと不安になり辞めたくなるが、利益以上の含み損を抱えている可能性が高く辞めずらい
(運用資金分の利益を稼ぐパターン)
・運用資金を稼げるまでには数年かかり、想定レンジ端に近づく度に資金の大半を失う恐怖があり、それに耐えきれなければ含み損を抱えた状況で撤退することになる
・運用資金分の利益を稼げる前にロスカットを食らう
トラリピのハーフ&ハーフはハイリスクローリターンの戦略で、コツコツ貯めた利益が一瞬で吹き飛ぶ未来しかイメージできませんでした。
トラリピはあくまで補助ツールとして使うと便利かもしれませんが、設定すれば後は放置でオッケーとはいきません。
トラリピで利益が発生するし、トラリピのアフィリエイト報酬も発生する。
こうなれば理想的でしたが、残念ながら実現は難しそうです。